本記事では、同一サーバー内でのクロスサイト攻撃の危険性について解説し、その対策方法を紹介します。
目次
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⚠ 複数サイトを運営していて、一つでもずさんな管理をしているサイトはありませんか?
それが原因で同じサーバーで運営している他サイトにまで被害が飛び火します!
クロスサイト攻撃とは
クロスサイトスクリプティングは、Webサイトの脆弱性を悪用して、ユーザーの個人情報を盗んだり、マルウェアに感染させたりするサイバー攻撃です。同じサーバー上にある複数のウェブサイト間で発生し、一つのサイトが感染すると、同じサーバー上の他のサイトにも被害が及ぶ可能性があります。
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被害の種類
・サイトの改ざん
・個人情報の流出
・フィッシングサイトへの転用
・スパムメールの配信元として悪用
・検索エンジンからの評価低下
どのように危険なのか
感染の連鎖:
サーバー上で10個サイトを運営していたとします。その中で一つでもずさんな管理のサイトや、放置状態のサイトがあれば、脆弱性をつかれ感染し、他のサイトに影響を与える可能性があります。
発見の遅れ:
サーバー上で運営しているサイトの数が多ければ多いほど、感染源の特定や、マルウェアの除去に時間を要します。加えて、潜伏期間が存在する場合もあります。
信頼性の低下:
一つのサイトの問題が、運営している全てのサイトの信頼性を損なう可能性があります。
実際に起こりうるシナリオ
▼一度サイトがのっとりや感染の被害に遭った場合、以下が起こりうるシナリオです
マルウェアの残存:
一度マルウェアに感染したら、全てを除去する必要があります。完全に除去されなかったマルウェアが、時間をかけて他のサイトに感染を広げる可能性があります。
バックドアの存在:
ハッカーが設置したバックドアが残っていると、後日再び侵入され、他のサイトへの攻撃の足がかりになる可能性があります。
脆弱性の放置:
ハッキングの原因となった脆弱性が修正されていないと、同じ攻撃手法で再び侵入される可能性があります。
クロスサイト感染:
特に同一サーバー上で複数のサイトを運営している場合、一つのサイトの感染が他のサイトに波及するリスクが高まります。
具体的な対策方法
1. サーバーレベルでの対策
・サーバーの定期更新
・ファイアウォール(WAF)の適切な設定
・リソース使用量の監視→CPUやメモリ、ストレージ、ネットワークなどの稼働状況を監視
・不審なプロセスの監視→ログ分析ツールなどを使用し、定期的にプロセスリストをチェックする
2. 各サイトでの対策
・WordPressなどのCMSを最新バージョンに保つ
・プラグインを最新バージョンに保つ
・信頼できるプラグインのみを使用
・脆弱性が発見されたプラグインは削除、定期的なアップデート
・強力なパスワードの使用
・同一IDやパスワードを使い回さない
・ログイン試行の制限
・二段階認証の導入
3. 定期的な監視とバックアップ
・定期的なセキュリティスキャン
・自動バックアップの設定
まとめ
同一サーバー上で複数のサイトを運営する場合、一つのサイトの脆弱性が他のサイトにも影響を与える可能性があります。定期的なセキュリティチェックと迅速な対応が重要です。
「自分のサイトは大丈夫」と思っていても、他のサイトの影響を受ける可能性があることを忘れずに、常に警戒を怠らないようにしましょう。
セキュリティ対策は面倒に感じるかもしれませんが、事前の対策コストは事後の被害対応コストよりもはるかに小さいものです。
・定期的なセキュリティチェック
・早期発見・早期対応の体制づくり
・必要に応じて専用サーバーへの移行検討
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